シリーズに新加入した『CB1100RS』は、よりスポーティなライディングが楽しめ、その走りは軽快かつエキサイティングだ。低くセットされたハンドルによって、ライディングポジションは前傾気味。クセのないニュートラルなハンドリングを、専用のSDBV(ショーワ・デュアルベンディングバルブ)フロントフォークやリザーバータンク付きリアショックなどによって実現し、カッチリとした頼り甲斐のある足まわりにはラジアルマウントキャリパーまで奢られている。コーナーが待ち遠しいほどに旋回性が高く、ただ単に足まわりを強化しただけのモデルではないことが乗ってみるとよくわかり、前後17インチ化に伴うディメンションの最適化(キャスター角 EX27度→RS26度)、軽量なアルミ製スイングアームの新採用など、開発陣が改めてスポーツネイキッドを作り直したといった印象。CB1100シリーズお馴染みの空冷直4エンジンも、スペック上では兄弟車の『CB1100EX』と同じながら、吹け上がりの鋭い直4らしさを強調した味付けに見直されていて、高回転域での伸びが気持ちいい。新設計マフラーが奏でるサウンドも聞き惚れてしまう出来映えで、アクセルをどんどん開けたくなる。ホンダCBならではの堂々たる装いのなかに高級感が増し、走りもアグレシッブになった欲張りなロードスター。気負わず乗れるという扱いやすさはそのままに、走りによりいっそう磨きをかけた玄人を唸らせる1台だ!■5つ星評価パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★コンフォート:★★★★足着き:★★★★オススメ度:★★★★★青木タカオ|モーターサイクルジャーナリストバイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のバイクカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説。現在、多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。
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