【WEC 第7戦富士】初日フリー走行の一番時計はウェーバー組ポルシェがマーク

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初日トップタイムをマークした#1 ポルシェ919。
  • 初日トップタイムをマークした#1 ポルシェ919。
  • 金曜プレスカンファレンスに出席した(左から)中嶋一貴、小林可夢偉、M.ウェーバー。
  • 金曜プレスカンファレンスに出席した(中央から右へ)中嶋一貴、小林可夢偉、M.ウェーバー。
  • #7 アウディR18
  • #6 トヨタTS050
  • #8 アウディR18
  • LMP2クラスは今回も接戦が予想される(手前:LMP2クラス車、奥:LMP1のノンハイブリッド車)。
  • LMGTEカテゴリーには、注目のフォードGTが参戦。

世界耐久選手権(WEC)第7戦「6 HOURS OF FUJI」は14日、走行セッション初日を迎え、この日の最速時計をポルシェ919のマーク・ウェーバー組がマークした。

曇り気味で少々肌寒いながらもドライコンディションに恵まれた富士スピードウェイ。秋の名物レースとして定着した、連続開催5年目となるWEC富士6時間レースの走行がいよいよ始まった。エントリー台数はLMP1クラスが8台(うちLMP1-Hが6台)、LMP2クラス11台、そしてLMGTE-Proクラス7台にLMGTE-Amクラス6台の総計32台である。

各車2~3人のドライバー編成で、日本人選手はLMP1-HのトヨタGAZOOレーシングに所属する中嶋一貴(#5 トヨタTS050 HYBRID)と小林可夢偉(#6 トヨタTS050 HYBRID)、LMP2のマノーから参戦する元F1ドライバーの中野信治(#45 オレカ05-ニッサン)、LMGTE-Amのラルブル・コンペティションで走る山岸大(ゆたか/#50 シボレー・コルベットC7)の計4名だ。タイヤはミシュランとダンロップで、自動車メーカーのワークスチームが走らせるLMP1-H(Hはハイブリッドの意)の6台は全車ミシュラン。

この日は10時45分と15時30分から各1時間半のフリー走行(公式練習)が行なわれ、ポルシェ、アウディ、トヨタの3大ワークス対決が注目される最前線LMP1-Hクラスでは、前日に今季限りでの引退を発表したマーク・ウェーバーらが乗り組む#1 ポルシェが1~2回目を通じての一番時計、1分24秒074をマークした。

3ワークス6台のフリー走行1、2回目の順位をまとめると、以下のようになる(カーナンバーの前が、1回目/2回目の順位。タイムは総合での自車ベスト=掲載順)。

6位/1位 #1 ポルシェ919(T.ベルンハルト & M.ウェーバー & B.ハートレー)1分24秒074
3位/2位 #8 アウディR18(L.ディ・グラッシ & L.デュバル & O.ジャービス)1分24秒968
1位/3位 #7 アウディR18(M.ファスラー & A.ロッテラー & B.トレルイエ)1分25秒000
5位/4位 #2 ポルシェ919(R.デュマ & N.ジャニ & M.リーブ)1分25秒078
2位/6位 #6 トヨタTS050(S.サラザン & M.コンウェイ & 小林可夢偉)1分25秒556
4位/5位 #5 トヨタTS050(A.デビッドソン & S.ブエミ & 中嶋一貴)1分25秒657

順位、タイムはそれぞれの消化メニュー状況や温度条件等にも左右されるため、これらの数字だけで戦況を占うことは難しいが、前戦アメリカでも速さを見せたアウディ勢には順位的な高値安定感が見られる。

ただ、2回目にポルシェがタイム、順位を上げてきているあたりに、いかにも今季6戦5勝の強さが漂う面も。ウェーバー引退発表直後の一戦も制してトリオ4連勝を狙う1号車、一方で今季のルマンを勝ってドライバーズポイントランク首位を独走中の2号車はここも着実に、という雰囲気にも見えてくる王者ポルシェ陣営だ。これにアウディ勢がどう対抗していくか。

トヨタ勢はタイム的にやや置かれ気味にも思えるが(可夢偉組のみ1回目のタイムが初日ベスト)、予選(一発タイム)より決勝、という面が強く感じられるレース内容が最近は多い印象もあるので、地元での今季初勝利実現に向け、決勝ペースの充実に期待したいところだ。

予選日となる明日(15日)は、10時から1時間のフリー走行があったのち、14時からLMGTEカテゴリー、14時30分からLMPカテゴリーの予選がそれぞれ20分間実施される。

中嶋一貴と小林可夢偉を擁するトヨタがルマン24時間“逸勝”の雪辱をホームコースで果たせるか、という大会前からの焦点に加え、マーク・ウェーバーという大物選手の日本ラストランともなった今年のWEC富士。前売観戦券の発売は終了しているが、土日(15~16日)とも当日観戦券の発売があるので、天候も安定しそうな秋の週末、ぜひとも多くの人に富士スピードウェイ現地にて世界最高峰の耐久バトルをライブで味わっていただきたい。

《遠藤俊幸》

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