『バレーノ』はスズキがインドのマルチ・スズキ・インディア社で製造し輸入するBセグメントモデル。搭載エンジンは「XG」が1.2リットルの4気筒自然吸気、「XT」が1.0リットルの3気筒ターボとなる。クルマに乗り込んだときの雰囲気はクラスなりのもので、貧弱なイメージはない。悪い意味の「インド製」を感じさせるような部分はない。このクルマのことを知らない人なら、普通にスズキが作ったちょっと大きめなコンパクトカーだと思うだろう。エンジンの最高出力は91馬力、最大トルクは118Nmと平凡な数値だが、スズキ車ではおなじみの副変速機付きCVTのおかげで、走り出しはスムーズで力強い。ストレスなくエンジン回転が上がっていくタイプで、自然吸気らしいナチュラルなフィーリングを楽しむことができる。加えて、自然吸気エンジンはレギュラーガソリン仕様でJC08モード燃費は24.6km/リットル。取得税60%、重量税50%のエコカー減税も受けられる。1リットルターボがプレミアムガソリン仕様で減税なし…ということを考えると、1.2リットル自然吸気のほうがいい。残念なのはアイドリングストップ機構が付かないこと。せっかくいいアイドリストップ機構を持っているスズキなのに、それを省略してしまっているのは残念でならない。乗り心地はちょっと荒い。振動面も抑えきれていない感じがある。ハンドリングについても、もう少し煮詰めて欲しい感じがした。じつはこのバレーノの試乗会は静岡県御殿場市のレストランをベースにして行われたのだが、この場所は『イグニス』の試乗会が開催されたのと同じ場所だった。となるとどうしてもイグニスとハンドリングを比べてしまう。イグニスがカッチリと正確なハンドリングだったのに対して、こちらはちょっとダルな部分を残している。それはそれで運転をイージーにする要素ではあるのだが、欧州で鍛えた足まわりを標榜するのであれば、もう少し引き締めてもよかったのではないだろうか。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
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