【MotoGP】テスト中のヤマハ YZR-M1 に思わぬ課題?…「まだ手探り状態」

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開幕に向けテスト中のYZR-M1
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  • バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)
  • バレンティーノ・ロッシ
  • ホルヘ・ロレンソ
  • MotoGPマシンのテスト状況を語る辻MS開発部長
  • 会場に集まって報道陣へMotoGPライダーからのビデオメッセージ
  • 会場に集まって報道陣へMotoGPライダーからのビデオメッセージ

今年もMotoGPに参戦するヤマハだが、1日に行われたモータースポーツ活動計画発表会で、今季仕様の『YZR-M1』の開発状況が担当者から語られた。

昨年はホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシの活躍でMotoGP 3冠を達成したヤマハ。今年もロレンソ、ロッシはファクトリーチームである「Movistar YAMAHA MotoGP」から参戦。さらにサテライトチームで昨年の鈴鹿8耐優勝メンバーでもあるポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスが「Monster Yamaha Tech3」から参戦する。

すでに2度のオフィシャルテストを終えており、ロレンソがトップタイムを記録するなど好調のように見えるが、MotoGPマシン開発に携わる辻幸一MS開発部長は、今季のテスト状況について「正直苦労しています」と意外にも慎重な発言。今年からのレギュレーション変更が大きく影響しているようなのだ。

MotoGPは今年からタイヤサプライヤーがブリヂストンからミシュランに変更。これがライディングやマシンのセットアップにも大きな影響を与えている模様。さらに制御システムも昨年まで自社製作のECUソフトウェアだったものが、今年から主催者が指定したものを全車統一で使用することになった。これらへの適合が求められるなか、辻部長はこのように語った。

「まだ手探りの状態です。今年から変わるタイヤを我々としてもまだ十分に理解できていないし、ライダーたちも乗り方を変えなくてはいけないのかなと思い始めている部分もあります。そこに制御システムが密接に関わってくるのですが、こちらもレギュレーションが変わりました。まずは開幕戦に向けて、どこに(セッティングを)落とし込もうかというところを探っている状態です。ソフトウェアについては昨年までは自社製作だったので、どこを変えればどう影響するかは分かっていたのですが、今年の統一されたものに関してはパラメーターをどの程度変更したら、バイクからどんなリアクションが返ってくるかというのが、掴みかねています。レースではそういうところが勝負になってきますので、今は少しでも多く理解をしていきたいですね」。

今週、カタールで開幕前最後のオフィシャルテストが開催される。それに関しても辻部長は「少しでも理解を深めていきたいと思っています」とコメント。開幕戦までにどこまで仕上げられるのかが、連覇達成への大きな鍵となりそうだ。

《吉田 知弘》

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