昨秋の東京モーターショーで、本邦初披露となったニュー・アフリカツイン。『CRF1000L アフリカツイン』として2月22日、ついに国内仕様車が発売される。
ホンダはメディア向け試乗会をモトスポーツランドしどき(福島県いわき市)にて開催。そこにはLEDデュアルヘッドライトを備えたフェアリングを持つ真新しい新時代のアフリカツインが待っていた。
エンジンもフレームも完全新設計。新開発のスチール製セミダブルクレードルフレームに、『CRF450Rなど』レーシングマシンで培ったノウハウを活かすユニカムバルブトレイン機構を採用する排気量998ccのパラレルツインエンジンを搭載。270度位相クランクシャフトと2軸1次バランサーにより、卓越したトラクション性能を実現するとともに、心地良いパルス感を生み出すことに成功している。
前後ホイールはフロント21、リア18インチで、フロントフォークはインナーチューブ径45mm径の倒立式。リアサスペンションもダイヤル式油圧プリロードアジャスターを装備した。
特筆すべきは、デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)仕様車の設定だ。クラッチレバーとシフトチェンジペダルがないオートマチック車感覚で乗れるDCTをオフロード車に採用するとは、正直なところ意外だ。
しかしこれにホンダは絶対の自信を見せる。ハンドスイッチで任意にギヤを選択できる「MTモード」も備えるが、良好な燃費性能と快適なクルージングを最適なバランスで実現する「Dモード」、あるいはスポーティな走りを追求した「Sモード」では、ライダーはシフトチェンジやクラッチ操作から解放され、より快適に、よりハードな走りが体感できる。
ホンダは昨年11月に南アフリカにて、CRF1000L アフリカツインのメディア向け試乗会をおこなったが、そのときも「オフロードにDCTが必要あるのか…!?」と、乗車前の参加者らは懐疑的であったが、体験後には口々に「素晴らしい!」という声が聞かれたという。
車体色はデジタルシルバーメタリック、ヴィクトリーレッド、パールグレアホワイト(トリコロール)の3色。CRF1000L アフリカツイン<ABS>のシルバーが税込み135万円、赤およびトリコロールが138万2400円。CRF1000L アフリカツイン<DCT>シルバーは145万8000円、赤およびトリコロールが138万2400円。149万400円となっている。