スズキの長尾正彦取締役常務役員は2月8日に都内で開いた決算会見で、トヨタ自動車が大発工業を完全子会社化し小型車事業を強化する方針を打ち出したことについて「大変なことになった。営業、技術で影響がでてくると受け止めている」との認識を示した。
長尾常務は「商品戦略、技術戦略、営業力ともにますます褌を締めてかからなければいかんという受け止め方をしている。まだ十分な分析はできていないが、小型車戦略含めて相当なタイアップをされるので、我々は軽自動車、それから登録車でもしっかりとした競争ができるように、商品力、営業力をつけていくしかないと思っている」と述べた。
その一方で、同じく小型車事業でトヨタとスズキが提携交渉に入ったと一部で報じられたことに関しては「1月27日の報道を受けて『提携交渉に入った事実はない』とのコメントを発表しており、その状況に変わりはない。いずれにしても提携交渉に入った事実もないし、検討もしていない」と強調した。