「2017年シーズン末に日本で初開催予定」とされているDTMとSUPER GTのジョイントレースについて、9日、SUPER GT第4戦開催中の富士スピードウェイにおいて「開催候補地は富士」である旨がGTAの坂東正明代表から語られた。
日本のSUPER GT/GT500クラスとドイツのDTMの間では、14年から主にシャシー面の技術規則共通化が実現しており、近い将来にはエンジンも含めた技術規則全面共通化も実現する見込み。そのため、かねてから“ジョイントレース”開催も睨んだ方向性が打ち出されていた。そして今年5月の段階で「17年シーズン末に日本で初開催予定」との発表もあったのだが、開催コースについての具体的言及はこれまで公の場ではなかった。
この日、SUPER GT決勝日定例の会見において、シリーズ運営団体GTAの坂東代表は「17年にはDTMを必ずやここ(富士)に呼んで、ファイナル(ジョイントレース)をやりたい。呼べるでしょう」と、富士スピードウェイが有力な開催候補地であることを語った。別のGTA首脳も「“ここ”は、富士のことです」と話しており、富士での開催を軸に話が進んでいることは間違いない模様。
諸条件を鑑みれば、ジョイントレース開催コースが富士というのは極めて順当な選択だが、引き続き今後の推移が注視されるところだ。
なお坂東代表はこの日の会見で、レース日程調整等における他カテゴリーとの協調路線についても多面点に言及。そのなかで興隆化私案として、「WEC(世界耐久選手権)の富士戦に賞典外でレクサス、日産、ホンダのGT500マシンを1台ずつ走らせることもできなくはない」との旨を披露してもいる。
日本最高の人気レースシリーズであるSUPER GTを運営するGTAは、今季からSUPER GT国内戦のサポートレースとして若手育成のフォーミュラレース「FIA-F4」をスタートさせ、大量エントリーを集めるなどしている。SUPER GTとDTMのジョイントレース開催を含め、今後もGTAの活動内容とその展開には大いに期待しつつ、注目していきたい。