乗り較べの妙というべきか。最上級グレード「HSE Luxury」の走りは、別に試乗した「SE」とは格段に違っていたから、だ。両車の価格差はちょうど200万円と大きいが「なるほどねえ」と唸らされた。言葉で表現すると「『レンジローバー』寄りの乗り味」なのだった。クルマの動きが常になめらかで、その感触も実にしっとりとしたもの。ここで注目なのはタイヤサイズはコチラのほうが20インチと大径(ピレリ)ということ。SEは19インチ(コンチネンタル)だったが、メーカーのキャラまで逆転現象というか、トレッド面の繊細なタッチ、タイヤの縦バネのしなやかさまで、クルマと見事にバランスしていると感じた。しかも諸元表をあたると、どちらにも“アダプティブ・ダイナミクス(可変ダンパー)”は標準。車検証記載の車重も両車とも同じ、なのである。ほかに考えられるとすればシート表皮の違い。こちらは“ウィンザー・レザー”で、シートのメイン部分が穴開きで横方向のパターンが細かく入る全面厚みのあるレザー。SEはレザーとファブリックのコンビ。この素材差による振動の伝わり方、共振点の違いが、(レポーターは同じ服装、靴だったから)身体に伝わる乗り味の差を生んでいる、のかもしれない。SEのさっぱりと爽やかな乗り味ももちろん『ディスカバリースポーツ』らしい。『イヴォーク』でもタイヤ差による乗り味の違いは実感する。が、ディスカバリースポーツでの差は、クルマに道具感と上級感のどちらに重きを置いて求めるかの意味から、選ぶ際のポイントになると思えた。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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