『コンセプトGLCクーペ』をワールドプレミアしたメルセデスベンツ。しかしメルセデスとスマートの合同カンファレンスはこれ以外にも盛りだくさんな内容で、中国市場にかける意気込みの強さをアピールした。カンファレンス開始前からステージに置かれていたのは『マイバッハSクラス』で、世界最大の市場にも最高級モデルが投入されることを発表。また中国市場における2015年第一四半期のメルセデスベンツの販売台数は、前年同期より18パーセントも増加したことが示された。マイバッハが自走して退場すると、入れ替わり立ち代わり次々と新型車がステージに登場する、躍動感のあるカンファレンスがスタート。次に登場したのは、チャイナ・プレミアとなるスマートの新型『フォーツー』。スマートのCEO、アネット・ウィンクラー博士がみずからフォーツーをドライブしてステージに登場。「新型フォーツーはシンプルでパーフェクトなシティカー。中国の都市にもピッタリよ。きっと、中国でもたくさんの人の友達になれるわ!」。スピーチが奇妙なほどハイテンションだったのは、ブランドを若者にアピールしたいから、というだけではないのだろう。ベンツとスマートが別個にカンファレンスをおこなう他国のモーターショーと異なり、今回は合同カンファレンス。その中でブランドごとの個性を際立たせる狙いがあったのではないだろうか。この後はメルセデス・ベンツの紹介。まず中国における2014年の販売台数は前年より28パーセントも増加し、約27万台に達したことが発表された。そして『Cクラス』や『Sクラス』の追加モデルをスクリーンで紹介。そしてステージに踊り出たのは『GLA』。スピーチしたのは北京汽車集団の董事長、徐和誼だ。新たに設立した合弁工場で最初に生産される「国産SUV」として紹介し、中国メディアから喝采を浴びた。この後に『GLE』や『GLEクーペ』が登場してSUVラインナップを強化する姿勢を見せた後、ようやくコンセプトGLCクーペとダイムラーのディーター・ツェッチェ会長が登場している。30分の間にぎっしりとトピックを詰め込んだカンファレンスからは、ダイムラー・グループがいかに中国市場を重視しているか、そして成功のためにどれだけ覚悟を決め、積極的な投資をしているかが伝わるものだった。
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