【WEC】トヨタ TS040 の15年モデル公開…テスト兼リザーブ選手には小林可夢偉

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
15年仕様に進化したトヨタTS040と、中嶋一貴(右端)らチームメンバー。
  • 15年仕様に進化したトヨタTS040と、中嶋一貴(右端)らチームメンバー。
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)
  • TOYOTA TS040 HYBRID(2015年型)

26日、世界耐久選手権(WEC)のLMP1-Hクラスに参戦するTOYOTA RACINGが「TS040 HYBRID」の15年仕様車を公開した。併せて今季のテスト兼リザーブドライバーに小林可夢偉が就任した旨も発表されている。

昨年、ついにアウディからドライバー&マニュファクチャラーのWEC両タイトルを奪取することに成功し、今季は2冠連覇、そして悲願のル・マン24時間レース総合初優勝をめざすトヨタ。27~28日にフランスのポールリカール・サーキットで開催されるWEC公式テストを前に公開された今季型TS040は、昨年のチャンピオンカーをさらに進化させたマシンということになる。

開発を指揮する村田久武氏(モータースポーツユニット開発部部長)は、「我々の開発目標はトータルでの最高出力と安定性を昨年よりも高めることです。ハイブリッドシステムのパフォーマンス向上は、特にレースで(長い)距離を走行した時、全てのサーキットにおいて見ることができるでしょう」と、今季型TS040の手応えを語っている。エネルギー回生システム(ERS)の放出エネルギー量は昨季同様に6MJを選択。すでに15年型TS040はスペインやポルトガル等で25000kmの走り込みを消化、新シーズンに備えているという。

ドライバー布陣では、昨年のチャンピオンコンビであるアンソニー・デビッドソン&セバスチャン・ブエミとともに、今季は中嶋一貴がカーナンバー1のTS040でWECにフル参戦する(1月に発表済)。昨年はWEC、SUPER GT、スーパーフォーミュラ(SF)の3シリーズ掛け持ちで、フル参戦できたのはSFのみというかたちだった一貴だが、今季はWECとSFにフル参戦する。

中嶋一貴のコメント
「WECにフル参戦できることになり、最高の気分です。昨年は何戦かをTVで観戦することになり、(その時は)チームと共に戦うことができませんでした。それだけに開幕戦が待ち切れません。アンソニー、セバスチャンと組むということで、きっと楽しいものになるでしょう。我々は2台でひとつのチームとして同じ目標を持っています。昨年同様に全てのレースでトップを狙い、ゼッケン1を守れれば、と思います。これまでのところ、アップデートされたTS040の感触は良く、自信もあります。でも、まだやらなくてはならない作業も残っており、最良の状態で開幕戦を迎えられるよう準備をしなくてはなりませんね」

もう1台、カーナンバー2のTS040はアレクッス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの3人がドライブ。そしてニコラス・ラピエールがテスト兼開発ドライバーとしてチームを支える。さらに今回、小林可夢偉がテスト兼リザーブドライバーに就任することが公表されている。

可夢偉は2009年にトヨタからF1デビューした経歴を持つ選手で、今季はトヨタエンジン搭載チームでのSF参戦が決まっている。

小林可夢偉のコメント
「トヨタチームに戻れて喜んでいますし、チームと共に戦えるチャンスを与えられたことに感謝しています。チームスタッフの多くが、自分がトヨタF1で戦っていた時をよく知っているメンバーなので、我が家に帰って来たような気分ですね。すでにTS040でのテストは行なっていますが、最新のハイブリッド技術には感銘を受けました。スタッフ全員と強力な協力体制を築き、開発に貢献できることを楽しみにしています」

15年のWEC(全8戦)は4月12日決勝のシルバーストン戦(英国)で開幕。ル・マン24時間(フランス)はシリーズ第3戦として6月13~14日決勝の日程で開催される。また今年も富士スピードウェイ戦(第6戦)がラインナップされており、こちらは10月11日が決勝となっている。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集