フォルクワーゲン(VW)のマルティン・ヴィンターコルン最高経営責任者(CEO)は3月12日にドイツのベルリンで開いた年次記者会見で、2015年にVWグループ全体で「全面改良やアップグレードなどにより50車種の新型車を投入する」ことを明らかにした。
ヴィンターコルンCEOは「VWブランドは新世代モジュラープラットフォーム「MQB」をベースとした新型『トゥーラン』を投入する。また次期型『ティグアン』は16年の投入に向けた準備を整えている」と述べた。
さらに「アウディは主力モデル『A4』を刷新し、第4四半期に投入する。また新型『Q7』はアルミ素材の採用により325kg軽量化したことをすでに公表している。ポルシェは最重要モデル『911』を改良する」と説明。
このほかのブランドについても「シュコダはMQBをベースとした新型『スペルブ』を発表した。このフラッグシップモデルの全面改良でより多くの新規顧客の獲得が期待できる。セアトは『レオン』に次ぐ2番目のコアモデルの『イビーザ』の改良モデルはスタート台にたっている」と話した。
その一方で「需要に見合わない、不採算モデルの削減も行う。例えばコンパクトカークラスでは2ドアモデルの販売が減少しており、将来的には『ポロ』は4ドアモデルのみを生産していくことになる」との方針を示した上で、「こうした不採算モデルの見直しで数億ユーロレベルのコスト削減効果を見込んでいる」と述べた。
VWの年次会見の模様はweb中継を通じて、都内で日本の報道陣向けに公開された。