その電子地図の老舗とも言うべき同社だが、スマートフォン向けの取り組みも個性的かつ大胆だ。2011年の東日本大震災の直後には有料だった「MapFan for iPhone」を無償提供したり、発売直は低価格で販売し、時間が経つほどにアプリの価格が上がる「カウントアップ」施策をおこなうなど、独自の取り組みをおこなっている。
河野:ナビゲーションというところでは、2010年にiOS向けに出した「MapFan for iPhone」が最初です。敢えてオフボード(通信型)にはせずに端末のローカルストレージに地図データを収容する形態として、通信圏外でも道案内ができるアプリとして登場させました。東日本震災の後、オフラインでも利用できる利便性を活かして多くの方に使っていただくために、無償で提供して話題を集めたのもこのアプリです。