【デトロイトモーターショー15】テスラ、4WD対応のデュアルモーターEVを出展

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テスラ モデルSのデュアルモーター仕様(デトロイトモーターショー15)
  • テスラ モデルSのデュアルモーター仕様(デトロイトモーターショー15)
  • テスラ モデルS(デトロイトモーターショー15)
  • ドライバーアシストの設定画面
  • アップデート画面
  • ユーザーの声に応じて新たに生まれた肘掛けのオプション。この場合、定員は4名となる
  • 超音波センサーは前後左右に12個、中央にはレーダー装置
  • 形状認識に役立つカメラはフロントウィンドウ上部に備わる
米国で開催中のデトロイトモーターショー15。中央入口を入ってすぐに目に飛び込んでくるのがテスラだ。 そこに展示されていたのは昨年10月に発表された『モデルS』の新バージョン『デュアルモーター モデルS』だ。前後の車軸に電動モーターをそれぞれ与えた4WD車への進化だ。

これまで『モデルS』は後ろにモーターを置いた、言わばRR(リアエンジン/リアドライブ)で駆動するタイプだった。しかしユーザーの4WD車への関心は高く、昨年10月、モデルSをベースとした進化形として前後にモーターを置いたこのモデルをラインナップしたというわけである。北米では昨年12月よりデリバリーが開始されており、順調にいけば日本でも間もなくデリバリーが可能になるという。

ラインナップはモーター制御に応じて『85D』『P85D』の2タイプ。ともに前後の車軸それぞれデジタル制御によって電動モーターのトルクを最適化して割り当てられる仕組みで、これにより圧倒的なトラクションコントロール能力をもたらす。とくにトルクのデジタル制御と低い重心の組み合わせは、従来のモデルSをしのぐ操縦性を発揮できるのだという。また、各モーターにバッテリーからの電流を正確に配分することで、高速道路上に限ればモデルSに比べて8kmほど航続距離を伸ばすことができるという。

「前後2つのモーターを駆動する4WDなのに、どうして航続距離が延びるのか?」この質問に、担当技術者は「高速道路上に入って、パワーをそれほど必要としない定速走行になると自動的にフロントのモーターをOFFにするシーンが多くなる」のがその理由だと答えた。つまり、不要なときを車両制御で判断して2WDで走行。制御技術の向上もあり、わずかながら航続距離にプラスとなったわけだ。

なかでも見逃せないのが『P85D』の高いパフォーマンスだ。発進と同時に100%のピークトルクになり、0-100km/hまではわずか3.4秒! その能力は市販される4ドアセダンで史上最高の加速力とも言え、まさにスポーツカー並みの加速性能を発揮する。

このパフォーマンスは駆動力に電動モーターを使うからこそ可能になったもので、これがガソリンエンジンならトラクションを優先するために効率を無視せざるを得ない。その点、テスラのデュアルモーター駆動システムであれば、滑りやすい路面で優れたトラクションとコントロールを発揮し、同時に効率も向上させられるというわけだ。

そして見逃せないのが、このデュアルモーターを含めたモデルSには、自動運転用のハードウェアが標準装備されている。国によって機能の運用方法が異なるため、すぐにこの機能が利用できるわけではないが、テスラによれば「今後数ヶ月間でソフトウェアのアップデート」で対応可能になるという。

搭載するしたシステムは、前方レーダーと車両の半径4.8m以内のものを感知する12の超音波センサー、前方を捉えられるカメラで構成され、これに高精度なデジタル制御式電動ブレーキが備わる。便利機能にはアダプティブクルーズコントロールや自動駐車ばど、ドライバーの負担を軽減する機能が含まれる。

ユーザーのアップデートで車両の機能がどんどん追加できる。数年前には想像できなかった使い方が、テスラによってもたらされたのだ。
《会田肇》

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