コンチネンタル開発のメルセデス Cクラス 向けタッチパッド、ダイムラー社「イノベーション特別賞」に

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メルセデスベンツの新型Cクラスに採用された革新的タッチパッド
  • メルセデスベンツの新型Cクラスに採用された革新的タッチパッド
  • 新型Cクラスのタッチパッドの内部。ソフトウェア次第で他車への展開も可能だという
  • 新型Cクラスのタッチパッド
  • 計器&ドライバーHMI事業部のウルリッヒ・ルーダーズ氏
  • 現時点で使われているインターフェースは大きくこの4つに分けられる
  • ディスプレイのトレンドの変化
  • ディスプレイ技術の中心は、静電容量方式と大型化、そして高解像度/高コンとラスト
  • コンソール上に設置されるセンター・インプット・デバイス(CID)に、タッチパッドの機能を取り入れた

国際的な自動車部品サプライヤーであるコンチネンタルは、同社のディスプレイ ソリューションに関する技術説明会を開催。その中でメルセデスベンツの新型『Cクラス』に採用された革新的タッチパッドが「イノベーション特別賞」を受賞したことを明らかにした。

この革新的タッチパッドは、マルチタッチ機能、ジェスチャーベースの制御、優れたデザインと高品質が大きな特徴で、コンチネンタルはこれを短期間で開発。今回の受賞はこれを評価したものだ。ダイムラー社メルセデス・ベンツ・カーズ開発グループ責任者のトーマス・ウィーバー氏は、「スマートフォンと同様に簡単に操作ができ、多言語の手書き入力に対応し、クリアな触覚フィードバックを提供。真の直感的なインターフェース実現に向けたマイルストーンとなった(抜粋:発表リリース)」とも評したという。

この日の技術説明会ではコンチネンタル社の計器&ドライバーHMI事業部のウルリッヒ・ルーダーズ氏が登壇。新型Cクラスに採用されたタッチパッドの技術的ポイントについても解説を行った。そこではタッチパッド内部の仕組みを明らかにすると共に、ソフトウェア次第で多彩な展開が可能であることについても言及。この搭載が将来的には他の自動車メーカーのモデルにもタッチパッドが採用される可能性を示した。

この他、コンチネンタルが手掛けるタッチパッドの技術として紹介されたのは、『触感的フィードバック』を持つインターフェースだ。タッチパッドの最大の弱点は平面であるが故に、操作する際は必ず画面を視認しなければならず、また入力も曖昧だ。そこでコンチネンタルでは入力に対して振動などのフィードバックを与える工夫を凝らした。しかも、指先の触感を通じて操作部の境目を判別できるようにすることで、操作したいボタンの位置が分かるようにしたのだ。これにより、タッチパッドを見る回数減へとつながり、より安全に入力が完了できるというわけだ。

説明会では、昨今の自動車用ディスプレイ ソリューションについての紹介も行われた。現在の主流はスマートフォンで多用される静電容量方式で、これ以外に近接センシング、ジェスチャー認識などがあり、ディスプレイの大型化、高解像度/高コントラスト化へと発展してきた。また、デザイン面では周囲のダッシュボードとディスプレイのフラット化が進んでおり、曲面にも対応すると同時に、スイッチOFF時にブラックアウトすることで、シームレスなデザインを作り出す流れが生まれているという。

また、次世代ディスプレイ技術として注目されているのが『AMOLED』を使った技術だ。AMOLEDとはアクティブマトリクス式有機EL(Active Matrics Organic Light Emitting Diode)の略称で、自発光/高コントラストで表示でき、ディスプレイ自体も薄く省電力、そして自発光であることで曲面化でも優位性がある。外光に弱いという弱点も解決されつつあり、コンチネンタルでは今後も開発に力を入れていくことを明らかにした。

《会田肇》

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