【スバル レヴォーグ 試乗】1.6リットルエンジンの走りが特に良い…松下宏

試乗記 国産車
スバル レヴォーグ
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『レヴォーグ』は日本市場に向けて専用に開発された。最近は米中市場に向けて開発したクルマをついでに日本でも売るようなクルマが増えているが、あえて日本専用に開発するという心意気は、大いに好感が持てる。ステーションワゴンボディという点にも好感が持てる。

ありていに言えば『インプレッサ』をベースにしたステーションワゴンだが、『WRX S4』と同時進行で開発されたことでインプレッサに比べても格段に良いクルマになった。ボディやシャシーの基本部分がWRX系と共通しているだけに、しっかりしたクルマに仕上がっている。

外観デザインは古典的ともいえるくらいにステーションワゴンらしいものとされた。新鮮な印象に欠ける感じがあるのは否めない。ボンネットフード上のエアインテークも何とも古典的に見える。

インテリアに関しては基本的にはインプレッサと共通である。レヴォーグは走行モードを切り替えるSIドライブが設定され、その操作ボタンがステアリングに設けられたことがわずかな相違点となる。

ラゲッジスペースはたっぷりした容量があり、分割可倒式のリヤシートによって自在な使い方ができるほか、リヤシートの背もたれは後方に設けられたスイッチによって簡単に倒せるなど、使い勝手の良さは上々だ。

走りはけっこう良い。というか十分に良かった。特に良かったのは新開発の1.6リットルエンジンである。このクラスの直噴ターボ仕様エンジンは世界の多くのメーカーが採用しているが、125kW/250N・mの動力性能はほかのメーカーのエンジンに負けていない。

直噴ターボエンジンとして世界初のレギュラーガソリン仕様とされ、アイドリングストップ機構が装着されるなど、燃料経済性を高める技術がいろいろと盛り込まれている。

スバルのクルマはAWDを基本とするだけに、重量増や機械損失から燃費の悪さが指摘されることが多いが、最近では燃費も大きなネガではなくなってきた。

ハンドリング性能もとても良かった。1.6リットル車と2.0リットル車で異なる4WDシステムを採用していて、どちらかというと1.6リットル車のシステムの方がアンダーステア傾向が出やすいのだが、実際に走らせると想像していた以上の回頭性を示した。

トルクベクタリングという機能が全車に標準で備えられ、コーナーでは内側のフロントタイヤに軽くブレーキをかけ、外側のタイヤの駆動力を高めるようにしていることが貢献している。

足回りはビルシュタイン製のショックアブソーバーを採用した「GT-S」の方が好感が持てた。タイヤサイズとの関係で標準仕様車は乗り心地で有利な面もあるが、総合的に見たら「GT-S」用の足回りが良い。

価格はやや高めの印象だ。試乗した「1.6GT-S アイサイト」は本革シート付きで320万円弱、「2.0 GT-S アイサイト」はほとんどオプションなしで360万円弱の車両価格だった。安定した売れ行きを続けるには、自然吸気エンジンの搭載なども考える必要があるのではないか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★


松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。
《松下宏》

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