製造を除く自動車関係従事者を対象とした功労者表彰で、太田明宏国交相は27日、二輪車団体推薦の従事者を初めて表彰した。
自動車関係功労者の表彰は、毎年200人が対象となり東京・霞ヶ関の国土交通省本省で行われている。二輪関係者の表彰は、1960年に大臣表彰が開始されて以来、実に54年目の出来事だ。
記念すべき表彰を受けたのは、大阪市東大阪市で二輪車販売店「須川モーターサイクル」を経営する須川健仁さん(71)だ。国土交通省始まって以来の最初の1人となった。
1968年に同地に開業。販売と整備に長年携わり、消費者の信頼を積み重ねた。また、84年には各地に先駆けて結成された販売店組合で副理事に就任。28年間にわたり業界の発展に尽力した。
「初めての表彰を受けることになり、とてもうれしい。反面、私の店より立派な店はたくさんある。もらってもいいのかなという気持ちもあり、昨日はなかなか寝つけなかった」と、須川さんは受賞を率直に喜んだ。
また、二輪車団体がようやく大臣表彰を受けられるようになったことについてはこう話した。
「理事長を支えて組合をなんとかまとめようとしてきた。総会の招待状を送っても、組合員以外の出席が一人もなかった時代もあったことを考えると、とてもありがたい。よくここまでやってこられたという気持ちでいっぱいだ」
国土交通大臣の自動車関係功労者表彰は、旅客、運送に携わる運転者や整備業者が対象となるが、各地方運輸局長表彰の表彰を受けていることが前提となる。整備団体、運輸団体からの推薦をもとに、55歳以上で長年自動車関係事業に従事していることが要件となる。