トヨタ自動車は10月23日、レクサスブランドの新型高性能クーペ『RC F』を発売した。開発を担当した坂本守主幹は「RC Fは『IS F』の後継ではなく、レスクサスのスポーツイメージをけん引していく戦略的なモデルとして位置づけした」と強調する。
また坂本主幹は「RC Fの開発キーワードは走りを楽しみたい人なら誰でも運転スキルに関係なく笑顔になれるスポーツカー。そしてRC Fのベンチマークは競合車ではなく、我々が考えるFの姿を究極化した誰にでも扱えるレーシングカー『IS F CCS-R』とした」とも語った。
さらに「車両コンセプトは『LFA』を想起できるリアル・スポーツとしての世界観・技術の継承。2つめはFの楽しさの3要素、サウンド、レスポンス、伸び感の継承と進化。3つめはモータースポーツ参戦へのベース車となること」と説明。
このうちリアル・スポーツとしての世界観・技術の継承については「我々はFモデル共通の思いとしてサーキットはレースをする特殊な場所だけではなく、公道の延長線上として高性能を安全に楽しむことができる場所であると考えている。このためFモデルは公道からサーキットまでシームレスに安心して安全に楽しんで頂けるように開発した」と話した。
具体的には「S字を楽しく回る、安心して止まるために、まず取り組んだのはタイヤサイズの適正化。IS Fでは多少無理をしていたタイヤサイズを変更し、サスペンジオメトリーも最適化を図った。フロントは『GS』ベースのダブルウイッシュバーン、リアには『IS』ベースのトーコントロール式マルチリンクを採用したが、オリジナルから約70%のパーツを新設計し、高いサスペンション剛性の確保やロールセンターの適正化を図った」としている。