EVマシンの速さを大きく左右する要素に電源まわりがある。
「細かい数字は申し上げられないが、日産の四輪車『リーフ』とほぼ同じ容量のバッテリーパックを、二輪車の限られたスペースの中に搭載した」
23日、TEAM無限のチーム監督の宮田明広氏は、報道時向けに行った技術説明会の中で、同社がEVマシン「神電 参」の込めた開発の一端を披露した。
神電 参は、日立マクセル製のラミネート型リチウムイオン電池セルを採用している。このセルは同社昨年比で20%性能が向上した高出力なものだ。ただ、EVマシンとして最大限のパフォーマンスを発揮するためには、バッテリーの出力に加えて、それらの性能を最大限に引き出せるための最適なバッテリーパックを開発しなければならない。EVバイクの物理的制約の中で、四輪車なみの容量を確保することは、さらに困難を極める。
その課題を解決したのが、同社の開発力だった。
「バッテリーパックの設計から製作までのすべてを社内で対応。高密度で高性能、非常にレベルの高いバッテリーパックを可能な状況にした」と、宮田氏は胸を張る。
神電 参はEVマシンでありながら、そのスピードはガソリンエンジンの600ccマシン並みのスピードを誇る。EVバイクがエンジン車を抜き去る日も遠くない。