10月31日、初代から数えて5代目となる『オデッセイ』『オデッセイ アブソルート』の発表会が東京青山の本田技研工業本社にて行われた。
新型オデッセイが追求したのは変わらぬ乗用価値と新たなユーティリティ。初代からの特長であった、乗用車らしい安定した走行性能を保ったまま、これに加わる新たなユーティリティ価値を提供することが新型の指針だ。
発表会ではホンダの伊東孝紳代社長がオデッセイの由来が古代ギリシア神話オデッセイアの「旅」である点を再強調。「ホンダの成長の原点でありDNAである」と表現した上で、オデッセイがドライバーをわくわくどきどきさせることで、人々を幸せにしたいと述べる。
◆次世代ミニバンスタンダードとは?
「3列すべてに広い座席空間に、余裕のある頭上空間。床下も極限まで薄くする。これによりゆとりある「思い思いのくつろぎ」を実現した。ゆとり空間の実現と走行性能との両立には技術面で大変苦労した」と語るのは中川真人開発責任者。また、スカートをはく女性や小さな子どもが乗車しやすいようにフロア高を下げるなど、実際の使い勝手も重視している。
オデッセイ初のスライドドア導入は子供が開け閉めする際の使いやすさを意識し、既存ユーザーの意見を取り入れての試みだという。シートアレンジには例としてサーフィン・ゴルフ・旅行など大型荷物も想定している。
CM披露では荘厳な音楽とともに「オデッセイ」が手に入れるものを「美×力」と表現し、竹や紅葉、滝など壮大な自然美によりホンダの考える『新価値』を表現していた。
◆「買いやすさ」を追求しながら保つ安全整備と環境低負荷
質疑応答では、先進安全装備に関する意気込みについての質問が投げかけられた。
峯川尚専務執行役員は、「当然「safety for everyone」のポリシーを持って企画しているものの、パッケージで7万円という「買いやすさ」の維持も曲げられない」と説明する。
続いて環境性能に応じた税制改革が検討されていることに関する意見を求められた。伊東社長「(日本は)諸外国に比して消費者に負担をかけている」との認識を示し、軽自動車への増税は特に受け入れがたいとのことだ。