新型メルセデスベンツ『Eクラス』では、ベースモデル以外すべて“アバンギャルド顔”が標準だそうだ。Cクラスの例に照らし、若いユーザーを意識してのことらしい。が、メーカーの方針に水を差すつもりはまったくないが、セダン(とワゴン)のEクラスには“エレガンス顔”も悪くないと思った。決してメルセデスベンツの信奉者という訳ではないものの、オーソドックスさに安心感をおぼえたからである。そして試乗して、その思いを一層強めた。アバンギャルドより車高が15mm高い、標準サスのE250を、フード先端に見えるマスコットを眺めながら運転していると、穏やかな乗り味と振る舞いにホッとさせられた。ほんのりとW124の頃の走りっぷりを思い出させてくれたほどだった。搭載される2リットルエンジンは、成層燃焼リーンバーン、ターボ、EGRなどを組み合わせ高度な技術に裏打ちされたユニットだ。しかしドライバーにまったく理屈っぽさは感じさせずサラリと回っている風で、そこもいい。無論、アクセル操作と意思にまったく従順で自然なパワー感も美点。JC08モード燃費(15.5km/リットル)もシリーズで1番であり、実に気になる、上等な素のモデルだ。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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