文化庁は5月1日、「我が国の推薦資産に係る世界遺産委員会諮問機関による評価結果及び勧告について」を発表。ICOMOS(国際記念物遺跡会議)は評価結果として、「武家の古都・鎌倉」については、「不記載」、「富士山」については、三保松原を除き「記載」が適当と勧告した。
ICOMOSは、富士山における「顕著な普遍的価値」について「富士山は疑いなく日本におけるひとつの国家的な象徴ではあるが、その影響は日本をはるかに越えて及んでおり、今や国家的意義を広範に越えている」
「一群の(構成資産)が全体としての意味を伝達できることは、価値の理解にとって重要である。このことは、個々の構成資産が全体の文脈において容易に理解できなければならないということを意味する」
「個々の構成資産が山麓の巡礼路及び登山路との関連の下にどのように使われたのかが容易に認知されるとともに、御師住宅と登山路との関係のように構成資産間の関係性についても容易に認知されることが必要である」
「個々の構成資産は、それら自体で意味を持つのではなく、ひとつの大きな絵の中の(複数の)要素である」
これを受け、富士山は6月にも世界遺産に正式登録される見通し。