デンソーは24日、車室内をドライバー席と助手席、後部座席の3つのゾーンに分け、乗員がドライバーのみの場合には、ドライバー席だけを空調することが可能なカーエアコンシステムを世界で初めて開発したと発表した。
新開発のシステムでドライバー席のみを空調する場合、従来のカーエアコンに比べ、使用するエネルギーを通年で約2割削減できるという。快適性を維持しつつ、車の燃費性能向上にも貢献する。
新型エアコンシステムでは、冷風や温風を生み出すエアコンユニットに新構造を採用。ユニットの内部を5つに分け、吹き出し口に直結。乗員のいないゾーンへの空調をボタン操作で止めることができ、複数のゾーンを空調する場合には、ゾーンごとの温度設定も可能としている。
また暖房時には、外気を使用する範囲をフロントガラス手前とダッシュボードの吹き出し口に限定することで、従来、車室外に排出していた暖かい空気の量を半減。暖房の熱をより効率的に使用できるようにしている。
新型エアコンシステムは、新型レクサス『GS』の一部モデルに搭載されている。