トヨタ・レーシングは11日、FIA世界耐久選手権(WEC)へのデビューとして参戦を予定していた第2戦 スパ・フランコルシャン6時間レース(5月5日決勝)への出場取り止めを発表した。
参戦車両「TS030ハイブリッド」は4月4日、南仏ポールリカールサーキットでの走行テスト中のアクシデントで、モノコックに大きな損傷を受けた。モノコックは参戦チームであるTMGが保有する唯一のもので、修復不可能な状態。新たなモノコックを第2戦までに準備するのは物理的に困難と判断した。TS030ハイブリッドのデビューは、6月16・17日に決勝を迎える第3戦 ルマン24時間レースとなる。
トヨタ・レーシング代表の木下美明氏は「このような発表をするのは誠に遺憾であり、スパのレースを楽しみにしてくれていたファンの皆様に大変申し訳ない思いでいっぱいだ。あらゆる可能性を検討したが、残念ながら今回の苦渋の決断に至った。現在、新しいモノコックの製造を急いでおり、出来る限り早くテストに復帰し、ルマン24時間 レースへの準備を進める」とコメントした。