トヨタ自動車の新型ハブリッド車『アクア』では新たに開発されたハイブリッドシステムとプラットフォーム(車台)が使われている。アクアのチーフエンジニアである小木曽聡氏は「コンパクトカークラスの色んな車種に逐一展開できるように造られている」と話す。小木曽氏によると「2009年に出した現行『プリウス』から、だんだん他モデルに展開していくことを考えてハイブリッドシステムを造っている。2代目までのシステムはプリウス専用だったが、今のプリウスのシステムは、チューニングしてレクサス『CT200h』に使ったり、ヨーロッパの『オーリス』にそのまま使われている」という。「今回のアクアのシステムも、コンパクトなセグメントに展開していくことは可能なようにつくられており、ハイブリッドのニーズがどんどん高まっていけば、(プラットフォームとシステムを)セットで入れて、あとは上屋が組み合わさっていけるようになっている」と説明。その第一弾が、欧州で今年央から販売を開始する『ヤリス』(日本の『ヴィッツ』に相当)のハイブリッド仕様車。小木曽氏は「アクアで開発したハイブリッドシステムおよびプラットフォームそのままヤリスに入れる。ハイブリッドバージョンは顔を変えるが上屋の金型はヤリスのものを使う」という。アクアはトヨタの子会社、関東自動車工業の岩手工場で集中生産し、約50か国に輸出されるが、欧州市場だけはフランスで現地生産するヤリスのハイブリッド仕様車が投入されることになる。欧州市場が別立てとなることについて小木曽氏は「ヨーロッパでのトヨタの認知度は残念ながら高くなく、ヨーロッパではヤリスのブランドを上げる必要がある。それとヨーロッパの工場の稼働を維持するため」とする一方で、「コンパクトで性能の良いハイブリッドができて、色んな車に展開が可能になったので選択肢が増えたという言い方もできる」とも語っている。
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