11月30日に開幕した東京モーターショー11。曙ブレーキ工業のブースでは、「KEN OKUYAMA」デザインのスポーツカー、『K.O7』が目を引いた。
KEN OKUYAMAは、工業デザイナーの奥山清行氏が立ち上げたブランド。同氏はイタリアのピニンファリーナ在籍時代、日本人初のチーフデザイナーとして、フェラーリ『エンツォ』やマセラティ『クアトロポルテ』のスタイリングを手がけたことで知られる。
K.O7は、2008年3月のジュネーブモーターショーで初公開されたオープン2シーターのスポーツカーだ。最大出力240psを発生する2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジンをミッドシップに搭載。車両重量は750kgと非常に軽い。
このK.O7が、なぜ曙ブレーキのブースに展示されたのか。それは、同社がブレーキ専業メーカーとして長年培ってきた技術をブレーキキャリパーのデザインに融合させることで、「akebono」ブランドらしさを表現するプロジェクトを進めていることと関係がある。
このプロジェクトが、KEN OKUYAMAとコラボレーション。東京モーターショー11では、KEN OKUYAMAデザインのコンセプトブレーキキャリパーが初公開されたのだ。
このブレーキキャリパー、1ポットのアルミフローティング構造を採用。丸みを帯びた美しいデザインは、従来のブレーキキャリパーと一線を画す。同社は「環境性能を向上させるため、引き摺り低減技術を盛り込みながら、重さを減らす工夫を取り入れた」と語っている。