1日4時間、12日間で100万円…豪華バス「菫」が始動

クリスタルクルーザー菫
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  • クリスタルクルーザー菫の発表会に登壇した奥山清行、阪急交通社松田誠司代表取締役社長、堤真也執行役員東日本営業本部副本部長
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すさまじく豪華でリッチ、「いまのシニアはほんとにうらやましい」と思わずため息がでる豪華バスが走り出す。その名も「クリスタルクルーザー菫(すみれ)」。日野『セレガ』ベースの豪華クルーザーでくつろげる枠は、わずか18席、その旅のプライスは98万円だ。

プロデュースは阪急交通社、運行はケイエム観光バス。デザインは、JR東日本の豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」や新幹線E5系「グランクラス」などを手がけた奥山清行ひきいる KEN OKUYAMAA DESIGNだ。

1日平均4時間という「演出」

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100万円級のバス旅は、2コースを設定。コース番号JF500「クリスタルクルーザー菫で行く日本一周の旅<東日本編>12日間」とコース番号1WD01「同<西日本編>12日間」。だからバスも2台を用意した。東京と京都に1台ずつ配備し、京都ナンバーが西日本編を、都内ナンバーが東日本編を担う。

旅行代金には、新千歳空港や広島駅など、国内各地の空港や新幹線駅からの往復交通費も含まれて、わずらわしい予約も要らずスマートに贅沢旅ができる。そして、この豪華バスの最大の「つくりこみ」は移動時間。なんと「このバスの一日平均乗車時間は、4時間」だ。

「船舶、航空、鉄道、バスと、それぞれに利点と欠点がある。バスの美点は高い位置からの車窓、眺望。普段の生活風景も、バスの高さから眺めると、まるで違う景色が広がる」と関係者。

「バスのアドバンテージは、圧倒的なガラス面積。そして、鉄道や飛行機で行けないところへ直接、目的地までバスに乗ったまま行けるという点。だからこそ、一日の平均乗車時間をできるだけ少なく設定して、目的地でゆったり過ごす濃厚な時間を提供していく」

12日間、4時間の豪華バス車内では、友だちにもなる。仲間づくりにもいろいろな工夫を取り入れてる。たとえば、旅行中のそれぞれのシーンを映像に収録し、それを車内でオンエアするといった「振り返り」の時間を設けて、旅仲間との楽しい時間を共有するといったプログラムもある。

新幹線E5系グランクラスと同等のラグジュアリー感

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18の座席は、12日間のバス旅を、不自由なく快適にリッチに過ごすために、新幹線E5系グランクラスにならったつくりに。阪急交通社幹部が意識したのは、「グランクラスの快適性やラグジュアリー感」ということで、デザインを奥山清行に頼んだという。

クルマ好き、バス好きが気になるのは、この豪華バス「クリスタルクルーザー菫」の製造コスト。「コストは非公表」と伝えながらも、「数億円はかかっている。総ツアー設定数の6割が埋まれば、利益は出せる。10億円規模の販売ボリュームを見込んでいる」と教えてくれた。

それにしても、こうした豪華バスのターゲットであるシニアは、うらやましい。どうしてこんな豪華化が、乗り物の世界でトレンドなのか。実際、「クルーズ需要は登場時から4倍に増加。国内の鉄道旅行もグリーン車利用が増えている。海外旅行は、ビジネスクラス利用が増えている」と。

驚くのは、「すでに北は北海道、南は沖縄から、シニアたちの予約が入っている」という事実。12日間、100万円の豪華バス旅。阪急交通社は、「2年目が勝負。実績をみながら、4台、5台と増やせていければ」とビジョンを描いている。

クリスタルクルーザー菫の発表会に登壇した奥山清行、阪急交通社松田誠司代表取締役社長、堤真也執行役員東日本営業本部副本部長クリスタルクルーザー菫の発表会に登壇した奥山清行、阪急交通社松田誠司代表取締役社長、堤真也執行役員東日本営業本部副本部長

《レスポンス編集部》

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