【新聞ウォッチ】G8より原発、海水注入で募る不信感

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島第一原子力発電所1号機建屋内(5月20日撮影)
  • 島第一原子力発電所1号機建屋内(5月20日撮影)
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  • ボーイング787ANA仕様
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年5月27日付

●福島第一1号機、海水注入中断なかった、東電訂正(読売・1面)

●日本で原子力国際会議、サミット首相表明、原発対応5項目提案(読売・2面)

●「1000万戸に太陽光パネル」表明、普及へ価格下げ不可欠(読売・9面)

●パナソニック「太陽光発電タウン」開発へ、藤沢で1000戸整備(読売・9面)

●スポーティ+速い=日本代表、サッカー協会とアウディが契約(読売・23面)

●ソニー黒字800億円予想、12年3月期、V字回復TVカギ(朝日・8面)

●セレナで幼児けが、日産、9万台無償修理(朝日・38面)

●ヒーター4機種、発火の恐れ回収、デンソー(朝日・38面)

●全日空導入のボーイング787、今夏やっと飛来(毎日・8面)

●米倉体制2年目、菅政権突き放す経団連(産経・10面)

●電機大手3社V字回復、震災での減収、7社計4000億円、3月期決算(東京・7面)

●ルノー新型、メガーヌ発売(東京・7面)

●車生産前年の9割確保、今年度国内急回復、800万台超へ、日産、来月ほぼ正常化(日経・1面)

●新生GM3年目の試練、「世界一」返り咲き視野、業績改善に慢心の種(日経・7面)

●ホンダ、印で二輪生産能力2.5倍、250億円投資、シェア奪回へ(日経・11面)

●車エアコン部品のティラド、研究開発でも印タタと合弁、現地需要に対応(日経・13面)

●いすゞもトラック15万台リコール(日経・38面)

ひとくちコメント

主要8カ国首脳会議(G8サミット)がフランス北部ドービルで開幕した。 きょうの各紙は一応に,菅首相、オバマ大統領、サルコジ大統領ら各国首脳が談笑しながらサミット会場に向かう写真とともに、関連記事を1面などに掲載している。

ただ、1面トップは日経を除く全紙が揺れ動く「福島第一原発1号機の海水注入問題」で「実は中断していなかった」と仰天発表した記事を取り上げており、サミットは控えめ。

サミットで菅首相は福島第一原発事故について「最大限の透明性を持ってすべての情報を国際社会に提供する」と述べたそうだが、「一時中断」から2転3転したことで「東電・政府に募る不信」(読売)、「また、訂正信憑性に疑い」(朝日)、「政府情報管理に疑問」(毎日)、「何が本当?『開いた口が』」(産経)、「ずさんな情報管理露呈」(東京)などと、各紙が一斉に厳しく批判している。

もっとも、菅首相が「自然エネルギーの発電比率を2020年代の早い時期に20%を超える水準に引き上げる方針」を表明したが、各紙の社説は「太陽と風で挑戦しよう」(朝日)、「国民合意形成に全力を」(毎日)と歓迎する一方で、「実現の具体性欠け無責任」(産経)、「安全性高めて原発利用続けよ」(読売)などと、原発を擁護する論調と分かれた。

サミットの場でも各国の思惑に温度差がみられるように、原発情報への不信は募るばかりである。金子みすずさんの作品ではないが、「中断」っていうと、「継続」っていう。「継続」っていうと、「中断」っていう。「真実」でしょうか、いいえ、「隠ぺい」です、といわんばかりである。

海水注入を中断したのとか、継続したのとかを追及するのも結構だが、現時点で国民が一番知りたいのは福島原発事故がいつ収束するのかに尽きる。

《福田俊之》

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