ポルシェは4月28日、『911』シリーズのNA(自然吸気)エンジン搭載最高峰モデル、「911GT3 RS4.0」を、世界限定600台でリリースすると発表した。
同車は「911GT3 RS」をベースに、モータースポーツのノウハウを応用して、さらにスポーツ性能を研ぎ澄ましたモデル。そのハイライトはエンジンにある。
911GT3 RS4.0のリアには、レース専用車の「911GT3 RSR」をルーツとする4.0リットル水平対向6気筒ガソリンエンジンを搭載。4.0リットルという排気量は、911の市販モデルとしては歴代最大だ。
その最大出力は500ps/8250rpm、最大トルクは46.9kgm/5750rpm。リッター当たり125psを絞り出し、ポルシェの自然吸気エンジンとしては、最もパワフルなスペックだ。また自然吸気でありながら、500psの最大出力は「911ターボ」に肩を並べる。
トランスミッションは、専用ギアレシオの6速MTのみ。カーボンファイバー製ボンネットやフロントフェンダー、プラスチック製リアウィンドウなどにより軽量化が推進され、車両重量は1360kgに抑えられた。パワーウェイトレシオは2.72kg/ps。この結果、911GT3 RS4.0は、0-100km/h加速3.9秒、0‐200km/h加速12秒以下という刺激的なパフォーマンスを実現する。
サスペンションは、専用チューニング。2シーターの室内には、軽量バケットシートを装備する。エアロダイナミクス性能も徹底追求されており、大型化されたリアウィングやポルシェの市販車としては初のカナードなどを採用。ポルシェによると、最高速時には、プラス190kgのダウンフォースを獲得するという。
911GT3 RS4.0は、世界限定600台をリリース。ボディカラーはホワイトが標準で、専用のストライプが添えられる。ドイツでは7月に発売され、現地価格は17万8596ユーロ(約2150万円)から。ポルシェは、「ニュルブルクリンクのラップタイムは7分27秒」と説明している。