3月29日に発表されたシムドライブ先行試作車第1号『SIM-LEI』は、全長4700mm、全幅1600mm、全高1550mmという、長さに対して幅が極端に狭いディメンションと、既存のどのクルマにも似ていない独特のスタイリングが特徴だ。同社代表取締役社長の清水浩氏がその理由を解説した。
「今回発表した第1号車は、300kmを超える航続距離を出すことが最大の目標でした。ゆえに空気抵抗をできるだけ少なくする必要があった。そのために、空気中よりも抵抗の大きい水中を進む魚をヒントに、細長いフォルムを作り上げました。とくにボディサイドは、サイドインパクトビームをドアの外側に装着することで、側面衝突性能を考慮しつつ幅を抑えています」
またエクステリア以上に革新的なインテリアデザインについては、次のように説明した。
「インホイールモーターとコンポーネントビルトイン式フレームを使ったおかげで、フレームの上には走行関連部品がほとんど存在しないので、従来はインパネ内にあったエアコンユニットをフロントに収めています。その結果、インパネを薄くし、中央に巨大なモニターを装備することができました」
現在はバックモニターなどを表示しているこのモニターには、さまざまな情報を表示させることが可能とのこと。EVの特性を生かしたアメニティ性能も、SIM-LEIの魅力のひとつといえそうだ。