【新聞ウォッチ】トヨタ、リコールでも“世界一”…1000万台突破

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燃料漏れがあったとしてリコール対象となったヴォクシー(写真は2005年型)
  • 燃料漏れがあったとしてリコール対象となったヴォクシー(写真は2005年型)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年1月27日付

●EVベンチャー新車に着手(読売・8面)

●トヨタ労組、一時金181万円要求へ(読売・9面)

●交通事故死者数、200人未満目指す(読売・32面)

●トヨタ120万台リコール、「ノア」など16車種、燃料漏れの恐れ(読売・38面)

●大学生採用「既卒も新卒枠」広がる、トヨタ、花王など12年春導入(毎日・8面)

●from Editor:スカイラインの父(産経・6面)

●北京市が導入、購入制限措置、自動車販売額年8000億円減か(東京・8面)

●観光立国高い壁、訪日外国人目標届かず(東京・9面)

●車用鋼板の海外生産倍増、鉄鋼大手、13年に国内抜く、高級品を量産(日経・1面)

●グーグル、6000人増員、ヤフーは700~750人削減(日経・11面)

●電気自動車導入、NTTが後押し、運用や保守一括提供で参入(日経・15面)

●トヨタ、発明社員と和解、プレス技術巡る特許訴訟(日経・38面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車がミニバンの『ノア』や『ヴォクシー』など16車種120万2800台のリコール(無料の回収・修理)を国土交通省に届け出た。エンジンの燃料パイプから燃料漏れの恐れがあるためで、リコール制度の始まった1969年以降、1件のリコール届け出としては過去2番目の規模という。

きょうの各紙も「トヨタ120万台リコール」(読売)などと、社会面などで大きく報じているが、1面準トップで取り上げた東京の見出しは「19車種、127万台」としている。燃料漏れの恐れがある以外にも、別件で『クラウン』『レクサス』『マークX』の3車種でも、燃料圧力センサー取り付けに不良があったとして7万4590台のリコールを届け出たためで、全体でのリコール台数は計127万7390台に上るからだ。

さらに、産経の見出しは「トヨタ170万台リコール」としており、こちらの記事では、海外でも欧州、北米を中心に約42万台がリコール対象としており、国内外での同時リコール台数は170万台を超えるからだ。

これまでリコール届け出の最多は、05年10月に電気系統の不具合によるトヨタ『カローラ』などの127万2214台。東京は「トヨタは、09年から10年にかけて看板車『プリウス』なども含めてリコールなどが相次ぎ、対象台数は世界で延べ1000万台超に上った」と指摘している。

トヨタは年間の新車販売台数で3年連続世界一を達成したばかり。あのリコール騒動から間もなく1年となるが、今回のリコール対象車種では、火災などの事故は発生していないというが、「信頼回復に痛手」(毎日)となることは避けられない。

《福田俊之》

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