【新聞ウォッチ】ルノーで産業スパイ事件? 日産のEV機密漏えいか

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

【新聞ウォッチ】ルノーで産業スパイ事件?、日産のEV機密漏えい

2011年1月7日付

●海底レアメタル採掘へ、沖縄・小笠原に深海ロボ、今年から試験(読売・1面)

●ルノーで産業スパイか、幹部ら3人停職、日産EV情報漏えい疑い(読売・9面)

●自動車保険料年代別に、損保大手、60歳以上は負担大(朝日・1面)

●トヨタ生産スリム化、系列の宮城工場に新設備(朝日・10面)

●プリウス年間販売台数歴代首位、31万台超 カローラ抜く2010年(朝日・10面)

●セントラル硝子米の工場買収へ、自動車用(朝日・10面)

●早すぎ就活是正、説明会大学3年12月から、経団連が方針(毎日・1面)

●日産、デトロイト出展せず、モーターショー新興国に重点(毎日・7面)

●内閣改造17日に、28日国会召集、前原、野田氏留任へ(産経・1面)

●世界最大家電見本市、米で開幕、韓国勢続く攻勢、反撃狙う日本勢(産経・1面)

●「FT-86」250万円以下死守、富士重工、年末投入目指す(産経・11面)

●ワゴンR首位守る、10年軽販売、7年連続(東京・8面)

●日経平均反発1万500円に、8カ月ぶり(日経・1面)

●韓国の新車販売、昨年5.1%増(日経・6面)

●ブラジル車市場、世界4位に、中韓企業も攻勢強める(日経・6面)

●ホンダ、中国販売減少、12月2.2%税優遇対象少なく、マツダは35%増(日経・10面)

ひとくちコメント

新年早々、フランスからまるで「007」などのスパイ映画を見ているような驚いたニュースが流れてきた。仏メディアが報じたところによると、自動車大手ルノー社が、日産自動車と共同開発中の電気自動車(EV)に関する技術を社外に漏えいした疑いがあるとして、同社の幹部を含む社員3人を無期限の停職処分としたという。

きょうの日本のメディアにも「産業スパイ事件」として大きく取り上げられており、中でも、産経は1面準トップで報じている。漏えいの中身も情報の流出先なども明らかにされていないが、漏した情報には、日産・ルノーにとっては生命線のEV電池やモーターに関する極秘情報が含まれていたとみられている。

また、背後にはライバルの自動車メーカーなどが存在すると推定する情報もあり、ベッソン仏産業相も「深刻だ」と指摘した上で 「秘密の保護強化を求める」と述べ、産業スパイ事件として、対応に乗り出す方針を表明したという。

ルノーの経営トップでもある日産のカルロス・ゴーン社長は、各紙の新春インタビューでも、昨年末に発売した『リーフ』のほかに今年から来年にかけて「日産ではあと3車種、ルノーでは4車種出す」と述べて「EVではリーダーになる」と強調したばかり。今回のスパイ事件で「今後の事業活動に影響を及ばす恐れがある」(日経)との見方も出ており、事件の成り行きが注目される。

《福田俊之》

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