『インプレッサ』シリーズに新たに加わった「XV」は、今流行りのクロスオーバーモデルというだけではなく、実はインプレッサの上級モデルという位置づけをも担ってる。見た目は黒未塗装のボディパーツやルーフレールを配することでアクティブなSUVっぽさが強調されているものの、最低地上高、オンロードタイヤの装着、4WDだけでなくFFも用意する点など、インプレッサとまったく変わらない。つまり『レガシイツーリングワゴン』に対する、最低地上高を50mm高め悪路走破性にも重点が置かれた「アウトバック」とは立ち位置が違う。しかし1.5リットルモデルで言えばインプレッサには装着されない運転席8ウェイパワーシート、バケットシートを標準装備するほか、リヤスタビライザー、減衰力を最適化した専用サスペンションを奢るなど、上級装備&機能満載なのである。走りもまた基本的にインプレッサと同一と思っていい。とにかく扱いやすく、カーブやレーンチェンジなどでもイメージ通りの軌跡を描いてくれる素直で安心安全な操縦性、しっかりとした乗り心地が美点。ただし、インプレッサ比、約30kgの車重増のせいか、よりしっとり重厚な乗り味になっているようにも感じられる(モード燃費は変わらず)。そして忘れてはいけないのは、『平成19年度自動車アセスメント・グランプリ』を受賞している全方位の安全性の高さ。それもあって、インプレッサはボクの娘や娘の彼氏に積極的に薦めてる1台でもあったりするんですけどね・・・。では、やや割高となるXVをあえて選ぶ理由はどこにあるのか?それはたとえばVW『ポロ』と『クロスポロ』の関係とまったくいっしょ。インプレッサより遥かに存在感があり個性的で目立つ・・・そこに尽きる。だから、クロスポロのようにビビッドなボディカラーがあると嬉しいんだけどなぁ。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★青山尚暉|モータージャーナリスト/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員東京都出身。自動車専門誌編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌、一般誌、ウェブサイトなどに寄稿。試乗記、購入ガイドなどの執筆のほか、コンパニオンアニマルとしての愛犬と楽しむ快適自動車生活を各方面で提言中。
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