【新聞ウォッチ】どうするランキング、輸入車販売で日産首位…マーチ 効果

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年8月6日付

●大卒2割就職せず、今春10万6000人、進学で先送りも(読売・1面)

●トヨタ世界生産804万台2011年計画、販売堅調、3年ぶり大台(読売・8面)

●「社長公募」に425人殺到、ユーシン(読売・8面)

●14カ月連続でプリウス首位、7月新車販売(朝日・6面)

●米で進む日航再生(毎日・1面)

●日産輸入車販売1位、マーチ逆輸入で、日本勢14年ぶり7月(毎日・8面)

●幻のスポーツカー、EVで復活、「グリーンロードモータース」(産経・10面)

●トヨタHV100万台突破、国内販売、プリウスがけん引(東京・9面)

●車部品インドで増産、ユニプレス、日産に供給(日経・10面)

●中国販売、ホンダ、3カ月ぶり増、7月スト終息で生産回復(日経・10面)

●旭硝子、純利益最高に、4~6月期、自動車用の出荷伸びる(日経・13面)

ひとくちコメント

7月の新車販売ランキングが発表された。軽自動車を含めてもトヨタ自動車のハイブリッド車『プリウス』が14か月連続で首位だった。きょうの各紙をみると、プリウス首位は予想通りで、ニュース価値はほとんどなく、紙面でも極めて地味な扱いである。

そんな中、日本自動車輸入組合がまとめた7月の輸入車新車販売実績に異変が起きている。タイから小型車『マーチ』の輸入を始めた日産自動車が前年同月比約212倍の5514台で首位に立ったからだ。日本ブランドが輸入車販売のトップとなるのは1996年6月、ホンダが『アコードワゴン』を米国から輸入して以来で、約14年ぶり。

新型マーチは7月13日から国内販売を開始したが、すでに受注台数は1万2000台を超えている。8月以降もこれまで首位を続けてきた独フォルクスワーゲンをあっさり上回る可能性が大きい。そこで頭の中が混乱するのは読者である。

新車販売は、大きく分けて登録車、軽自動車、輸入車別に団体が分かれており、個々にカウントされるため、紙面によっては「軽を含む」とか「軽を除く」といった表現を使っている。これからは、マーチのような逆輸入車が増えてくれば、総合ランキングは「軽自動車」に加えて「輸入車、または逆輸入車を含む」という注釈が必要になるだろう。

極論を言えば、これを契機にそれぞれの自動車団体を一つに統廃合させてしまうような“事業仕分け”も悪い話ではなさそうだ。

《福田俊之》

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