気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年3月19日付
●プリウス千葉の玉突き事故、「ブレーキ不具合なし」県警断定(読売・1面)
●LED時代、電機各社、生産強化(読売・10面)
●カローラ、マトリックス、トヨタ、改修検討(読売・11面)
●新車販売台数4.9%減、10年度見通し33年ぶり低水準(朝日・12面)
●自工会新会長日産の志賀氏(朝日・12面)
●環境省がロードマップ、温室ガス削減、販売7割環境車に(毎日・2面)
●日産リーフ 英でも生産、13年から(毎日・7面)
●GMとの米合弁工場NUMMI閉鎖確定(産経・9面)
●国交省、ブレーキ優先システム装着義務化検討(産経・11面)
●昭和天皇記念館、国産初の御料車展示(産経・27面)
●公示地価、99%が下落、商業地下げ幅都区部、上位占める(東京・1面)
●日立、上場来初の無配、通期(東京・8面)
●来春の新卒採用ソニー270人計画(日経・11面)
ひとくちコメント
千葉県松戸市で新型『プリウス』を運転中、2人が軽傷を負った玉突き衝突事故について、県警が「構造上の不具合はない」と断定していたことが、読売の取材でわかったという。
きょうの同紙が1面で大きく報じている。国内でも新型プリウスのブレーキ不具合情報が寄せられたが、この事故で国土交通省が原因調査を指示するきっかけとなった。記事によると、事故前後の運転データを記録する車載装置「イベント・データ・レコーダー」を解析。ブレーキが正常に作動していたことを確認したという。
松戸署は、ブレーキを適切に踏まなかったのが事故原因として、運転していた浦安市の会社員男性を自動車運転過失傷害(運転上の不注意)の疑いで千葉地検松戸支部に書類送検したが、男性は容疑を否認しているという。県警はトヨタと2009年9月、車を検証し、ブレーキに問題がないことを確認。レンタカーだったことから、複数の利用者に事情を聞いたが、いずれも「異常はなかった」と話したという。
その後、県警は交通工学分野の専門家にデータ解析を依頼。2010年2月、ブレーキに異常はないとの報告を受けていたという。米国でもカリフォルニア州でプリウスが「暴走した」とされる問題は、運転者の狂言である可能性が出てきたり、反証実験では「電子制御システムに欠陥を示す証拠はない」としている。暑さ寒さも彼岸までといわれているが、プリウスの疑惑についても峠を越えて次第に真実が明らかになってきたようだ。