【池原照雄の単眼複眼】インサイト インパクト

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◆ここ10年で3番目の初期受注

ホンダのハイブリッド(HV)専用車『インサイト』が、久々に「話題」になり得るクルマとして登場して1か月。10日発表された当初1か月の受注は1万8000台と、ここ10年の同社の新モデル(登録車)としては3番目のボリュームとなった。話題だけでなく、HVの課題であった「きちんと収益をもたらす事業としての成立」(福井威夫社長)にもメドが立った。

インサイトの国内販売計画は月5000台であり、当初1か月の受注はその3.6倍となった。ここ10年の新モデル初期受注では2001年6月発売の『フィット』(月間計画6倍の4万8000台)、昨年5月の『フリード』(同5倍の2万台)に次ぐ規模だ。

月間の計画が5000台と高水準なことや、大半の顧客にとっては未知の動力システムであることを考えると「大健闘」と評価してよい。今の時点で注文しても納車は2 - 3か月後になるという。

4月からはHVの自動車取得税と自動車重量税(当初3年分)が免除される環境対応車減税も始まる。現時点ではこの税制への一般の認知度はいまひとつなので、周知される4月以降はさらに追い風となろう。


◆「環境」だけでは買わない層を掘り起こす

インサイトの購入を決めたのはどういった層だろう—。同社のまとめによると、40 - 50歳代の男性が45%ともっとも多く半数近くを占めた。

これまで何台かに乗り、クルマの性能などにも比較的詳しいユーザー層と見られる。HVへの関心は高かったが、「『環境』だけでは買っていただけない」(福井社長)といった潜在ユーザーを、掘り起こしつつある。

次いで多いのが20 - 30歳代の男性で22%。クルマへの関心がかつてのこの世代より希薄になっている層だが、まずまずの比率ではないか。一方で女性は全体の10%だった。軽自動車や登録車のコンパクトカーに比べると、まだ女性ユーザーが少ないのは否めない。


◆庶民のHVが店頭に人を呼ぶ

インサイトの訴求点は、ベースモデルが189万円という「価格」にある。ある雑誌が「庶民のハイブリッド」と表現していたが、うまいフレーズだ。

インサイトは3グレードが用意されており、189万円の「G」は受注全体の4割を占めた。通常は中心価格帯のグレードが売れ筋となるのだが、まさに「庶民のハイブリッド」らしく、ベースモデルの比率が高くなった。

一方、顧客のうちホンダ車のユーザーと他社ユーザーなど新規顧客の比率は半々だった。昨年発売したフリードの場合、当初の新規顧客は4割だったので、インサイトは他社ユーザーの獲得力も高い。

週末の「ホンダカーズ」店はどこも来場客が多い。店頭への吸引力をもつクルマは、業界ベースでも久々だ。こんなクルマを各社が1台ずつもてば、ディーラー店頭の景色も変ってくるのだが……。
《池原照雄》

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