マクラーレンが勢いを維持して、フロントロウを独占して迎えた3日のF1ハンガリーGP決勝、最後の最後にドラマが待っていた。
スタート直後、マクラーレンの2台を鮮やかに抜き去りトップに躍り出たのは、3番グリッド、フェラーリのフェリペ・マッサ。じわじわと差を広げるマッサにルイス・ハミルトン(マクラーレン)が食らいつき、前半は静かにレースが進んでいく。
しかし41周目、ハミルトンが左フロントタイヤをパンクさせてコースオフ。緊急ピットインを余儀なくされ、大きく順位を落とす。
マッサは2位ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)に大差をつけ、悠々とトップを走行。勝利はほぼ間違いないものとなった終盤、マッサを悲劇が襲う。残り2周という時点で無念のエンジントラブル。これにより2位を走行していたコバライネンがラッキーなF1初優勝を飾った。
そして2位には、5番グリッドスタートだったトヨタのティモ・グロックが追いすがるフェラーリのキミ・ライコネンの追撃を最後まで抑えきり、自身初となる2位表彰台を獲得。3位にはライコネン。4位フェルナンド・アロンソ、5位には一時11位まで順位を落としたハミルトンが入った。
トヨタ勢はヤルノ・トゥルーリも7位入賞を果たし、W入賞によって計10ポイントを獲得している。その他のジャパンパワーは、ホンダ勢のジェンソン・バトン12位、ルーベンス・バリチェロ16位。ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は13位に終わっている。
ハンガリーGP終了後、F1は3週間の夏休みに突入。次戦ヨーロッパGP決勝は8月24日、バレンシア市街地コースで初開催される。