東急車輌製造は14日、国土交通省に同社製の大型トレーラーのディスク・ホイールの破断でユーザーに注意喚起することなどを報告した。
今年7月に広島県の国道2号線でホイール破断による車輪脱落事故が発生。また、同社調査で亀裂を生じたホイールが多数発見されたことから使用者に注意喚起と点検の実施などを要請した。同省は東急車輌に対して原因究明などの速やかな調査報告を指示したほか、他のトレーラーメーカーに対しても不具合情報の報告などを求めた。
広島での事故は大型トレーラーが走行中に後前軸の右側車輪が脱落し、対向する軽自動車に衝突するなどして2人が軽傷を負った。事故を起こした車両は地方運輸局長の認定を受けて鋼材のような重量物などを運ぶバラ積み緩和トレーラーの軸重基準緩和を受けた2軸車で、生産台数は1111台。
東急車輌によると02年4月から今年3月までにトレーラーのディスク・ホイールで亀裂を56件発見しており、このうちの46件が今回の事故車と同様のバラ積み基準緩和トレーラーだったという。
東急車輌では使用者に、ホイールの各部位に損傷や亀裂の発生とホイールナットやボルトの緩みなどの点検を求め、大型トレーラーの定積載運行などの適正な使用を要請した。