1.4リットルツインチャージャーエンジンを搭載したフォルクスワーゲン『ゴルフGT TSI』の性能・燃費は、ライバルと比べて相当高次元でバランスしている。
ゴルフGT TSIは、1500rpmで最大過給圧1.5バールに達するという高い過給性能による全域トルクアップと、小排気量化に伴うフリクションロス低減による燃費向上を両立させているのが売りだ。
10・15モード燃費は14.0km/リットル。10・15モード燃費に優れる日本車と比べても、2.0リットルの実用エンジン搭載車と互角、動力性能的に近い2.4リットル級相手ではTSIが優位に立つ。過給エンジンゆえ、全開加速ではトルク相応に燃料消費も増える傾向を示すが、それでも1時間、1馬力あたりの燃料消費量は全開領域でも自然吸気並みだという。
欧州におけるモード燃費を見ると、平均速度の低い市街地が10リットル/100km(10km/リットル)、車速の高い郊外モードが5.9リットル/100km(16.9km/リットル)、混合モードが7.3リットル/100km(13.7km/リットル)となっている。この数値は最高出力170ps、最大トルク24.5kgmという高性能エンジンを搭載するモデルとしてはかなりハイレベルだ。
欧州におけるライバルの数値を見てみると、モデル末期のトヨタ『カローラ』1.6リットル(110ps)がそれぞれ9.0/5.7/7.0、『マツダ3』(日本名:マツダ『アクセラ』)2.0リットル(150ps)が10.5/6.4/7.9、フォードフォーカス2.0リットル(145ps)が9.8/5.4/7.1、シトロエン『C4』2.0リットル(135ps)が10.7/5.8/7.6などとなっている。