『カムリ』は日本では地味な存在だが、世界中で多くの支持を集めているヒット車だ。
日本仕様は『エスティマ』などに搭載されている2.4リッターの4気筒エンジンをカムリ用にモデファイしたもので、じゅうぶんなトルクと、気持ちのよい回転フィールを持っている。
6気筒エンジンの滑らかさには若干届かないが、振動バランスなどはかなりよく、このクラスのクルマとしても満足できるレベルにある。
快適性などはカムリの特色のひとつだが、乗り心地はフラットで上下動はよく抑えられている。また、静粛性もうまくまとめられていて、長距離クルージングでも疲れないクルマだ。
高速での接地感などはもう少しほしいところで、この点ではトヨタ車のクセを受継いでいるようだ。
カムリは気取らないLクラスセダンで、居住性の高さと使いやすさが特長といえる。デザインからもカムリのキャラクターが伺え、普遍性のあるデザインは飽きずに長く付き合える。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
日下部保雄|モータージャーナリスト
1949年東京生まれ。車に囲まれた生活環境だったせいか、ついに仕事になってしまった。走らせるのが好きでモータースポーツからジャーナリズムの世界に入り、日本や世界のレース、ラリーに参加してきた。これからも出場するつもりだ。