ホンダの主力SUV、新型『CR-V』(10月12日発表)のエンジンはAWD、FWDともに2.4リットル直4DOHC(170ps/22.4kgm)1機種のみ。が、海外仕様はこの限りにあらず。たとえばEUモデルには2リットルDOHC(150ps/19.4kgm)、2.2リットルDOHCターボディーゼル(140ps/34.7kgm)が搭載される。
石油製品が高騰している今日、SUVユーザーにとって、EU仕様にあるディーゼルエンジンを日本モデルにも搭載するか否かは、大いに興味がわくところだろう。福井威夫社長は、「もちろんディーゼルモデルの投入は考えている。ただし、日本市場には最初から最高のディーゼルを持ってくる」と、ディーゼルの搭載に前向きだ。
ホンダは9月、世界で最も厳しい規制のひとつであるアメリカの排ガス規制「Tier2 BIN5」をクリアするディーゼルを開発した。福井氏の言う「最高のディーゼル」とは、現行の140psディーゼルではなく、このエンジンのことだ。ちなみにこのエンジン、クリーンであるばかりでなく、動力性能も優秀。最高出力は190ps以上に達するとの情報もある。
次世代ディーゼルが最初にどのモデルに投入されるかは不明だが、「CR-Vも欧州ではディーゼルが多い。もう半分以上じゃないかな。CR-Vの性格には合っていると思う」(福井氏)と、CR-Vへの搭載にも含みを持たせる。新エンジンの市場への予想投入時期は2009年と、新型CR-Vのモデルライフ後半には充分間に合うタイミングであるだけに、大いに期待が持てる。