STI/スバル『インプレッサS204』を開発したSTI車体技術部川島喜美雄さんは「S204の走りの面での進化は、やはりパフォーマンスダンパーの採用だと思います」とコメント。
「ヤマハも開発に参加してくださり、何種類ものダンパーを試し、最適なセッティングが実現しました。コーナリング時のシッカリとしたハンドリングと、素早く切り返したときの揺り戻しの収まりなどは大幅に向上していると思います」
シャシーでは、ヤマハと共同開発したパフォーマンスダンパーを採用し、コーナリング中のボディのたわみを抑えることで、ハンドリングのリニアリティが増している。また、S203のダンパーは減衰力可変式だったが、S204ではセッティングを絞り、固定式に変更されている。
エンジンは大きな変更点はないが、ECUによるターボセッティング変更によって、最大トルクが43.0kgmから44.0kgmに向上している。ただし、最高出力はS203と同じ320psのままだ。
S203とS204の違いは、一見スタイルに目が行きがちだが、STIのコンプリートカーらしく、細部にわたり進化している。特にハンドリングに関しては、パフォーマンスダンパーによって、確実にレベルアップしているようだ。