【ASV-3】“ぶつからないクルマ”試乗レポート…後編

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■二輪車は小型モニターの視認性が重要

さる10月12日・13日、北海道の寒地試験場にて国土交通省および国内14メーカーによる第3期ASV(ASV-3)の公開実験が行われた。ASV-3レポート後編では、乗用車以外の取り組みを紹介する。

今回の実験でユニークなのが、普通乗用車だけでなく、軽自動車や商用車、二輪車も参加していたこと。リアルな「混在交通」をシミュレートとしていた点だ。

乗用車よりも小さく、機動性が高い二輪車は、一方で危険と常に隣り合わせの存在でもある。特に都市交通において、クルマの間をすり抜けるバイクに「ヒヤリ」としたドライバーは多いのではないか。二輪車の車車間通信は、ライダー自身が危険を察知するとともに、周囲を走るクルマのドライバーに“察知してもらう”という点で重要だ。

またもうひとつ、二輪車で忘れてはならないポイントがある。それは日本メーカーの世界シェアの高さだ。

販売シェア1位のホンダ(本田技研工業)を筆頭に、2位がヤマハ発動機、3位がスズキと二輪車の世界では日本メーカーがトップ3を占める。川崎重工もあわせた日本メーカー4社が占める世界シェアは5割を超えている。乗用車の世界シェアでは、トヨタ自動車がGMに次ぐ2位に占めるほかは、日本メーカーはトップ5圏外。その点を鑑みると、二輪車の世界では日本メーカーがキャスティングボートを握りやすいといえる。

■ホンダ、ミラー投影型のモニター

ホンダの二輪車ASV-3は、乗用車同様、技術的な先進性とUI(ユーザーインターフェイス)を追求したもの。中でも特徴的だったのが表示部で、液晶モニターを埋め込むのではなく、ミラー投影型のモニターを採用している。

「二輪車は機器の設置スペースが限られるので、LCD埋め込みだとどうしてもデザインに無理がくる。また屋外にさらされる事を考えると、視認性にも課題が出てしまう。その点、ミラー投影型は設置スペースの点でコンパクト化が可能なのです」(堤陽次郎・本田技術研究所S研究ブロック研究員)

また車車間通信とは直接の関係がないが、ホンダASV-3のデザインは乗用車のドライバーからの発見性を高めるなどの配慮が随所に見られた。二輪車トップメーカーらしい、こだわりの“ぶつからないバイク”のコンセプトと言えるだろう。

■二輪車は小型モニターの視認性が重要
■ホンダ、ミラー投影型のモニター
■ヤマハ、ブルートゥース対応のヘルメット
■スズキ/カワサキの協同研究
■軽自動車にコストの課題…スズキ

《神尾寿》

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