ポルシェAGのハンス・リーデル・エグゼクティブ・バイスプレジデントは19日、東京モーターショーのプレスブリーフィングでフォルクスワーゲン(VW)社の株式を取得した理由について次のように語った。
「VWグループに独立性を維持してもらうことが、私たちにとって最善の利益となるのです。グループを守っているVW法がヨーロッパ司法裁判所によって無効とされるようなことが起きると、VWは敵対的買収の機会を狙う投資家の餌食となりかねません。VWの株式を私たちが取得したのは、そうしたリスクに対する私たちの戦略的な回答なんです」
VWは現在、ポルシェグループにとって、製品開発面で有力なパートナーであるばかりか、重要なサプライヤーでもある。しかもVWからの仕入額はポルシェの売上高の30%近くも占めている。それだけに、VWの株式取得は両社の関係基盤を強化し、これまでの取引関係を続けるためにも必要だったというわけだ。