ホンダの『FCX CONCEPT』は、低重心&フルキャビンのセダンフォルムとし、従来の燃料電池車の想像を超える走りを実現したというコンセプトカー。従来の燃料電池車にはなかった低床プラットフォームを開発することによって実現するという。
低床プラットフォームは燃料電池システムの小型・高効率化を追求した結果の表れで、新開発の燃料電池スタックは、センタートンネル内に縦置きで配置される。モーターはフロントに1基とリアは左右のホイール部分に各1基。フロント駆動用モーターはギアボックスと同軸化させて全体の大きさをコンパクトにした。その結果、外観もショートノーズとなり、効率のよいパッケージングを実現したという。
室内ではセンタートンネル部分に鏡を用いて広い空間を演出、燃料電池システムが入るセンタートンネルの室内への張り出しが気にならないように処理されている。
また、FCX CONCEPTでは、コクピット部分に「先進知能化技術」を搭載し、乗った瞬間から降りるまで、可能な限りドライバーの負担を軽減することを目指した。その技術としては速度によってインパネの角度が変わる「車速感応アジャストインパネ」
フロントウインドウに表示されるメニューアイコンへのドライバーの視線を感知し、スイッチ操作を行う「視線入力スイッチ」、「生体認証」によってクルマ自身がドライバーが誰であるか判断し、ロック解除やシートポジションをドライバーの最適ポジションにセットするなど、数々の機能が備わっている。