着実に進歩して、また少し速くなったんだろう。ただ個人的には、簡単にオーバーステアを出せたVIIIのほうが断然好きだった。
VIIIは、オーバースピードでコーナーに飛び込んでちょっとブレーキ踏めば勝手に超絶なドリフトが始まる全自動ドリフトマシンだったんだけど、IXは後輪が踏ん張りまくって、それができなくなっている。個人的にはガッカリ。
ランエボファンは、「そんなレベルの低いハナシしてんじゃねぇ!」とおっしゃるでしょうが、私は筑波のラップタイム短縮に青春を燃焼させてるわけじゃないし、断じてVIIIのほうがヨカッタ。
エンジンはMIVEC化されてレスポンスがよくなったらしいけど、そういわれてみればというレベルだった。鈍感でどーもスイマセン。
一種の日本的オタク文化のひとつとして本当にはすばらしいけど、次期ランエボは、デザインだけでも「おしゃれガンダム」に生まれ変わって、オタク以外の人にも憧れられるようになってほしい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★☆☆☆
MJブロンディ|大乗フェラーリ教祖
1962年東京生まれ。慶大卒。編集者を経てフリーライター。愛と幻想と市場経済を核とした自動車読み物のほか、高速道路問題に超絶真摯に取り組む。『聖典版 そのフェラーリください!』等著書多数。