今回のオートサロン(9-11日、幕張メッセ)で、最も異色な出品車は第5ホールに展示されている。『Option』ブースに展示されている“それ”は、すでに原型を留めていない。いや、原型を留めていないクルマだからこそ、展示する意義があるのかもしれない。
『Option・ストリームZ』と呼ばれるこのクルマ、自動車雑誌のOptionがアメリカで開催された「シルバー・ステイツ・クラシック・チャレンジ」に出場させたチューニングカーだ。日産『フェアレディZ』をベースに、エンジン出力を800psまで高めるなど、様々なチューンを施した。
ストリームZはスタートしてから85秒後、334.69km/hまで達したが、その直後にタイヤがバースト。スタート130秒後に約240km/hの速度でクラッシュした。運転していたDaiちゃんこと、稲田大二郎氏は一命を取り留めたが、車体は10回転して大破した。展示されているのは正にこの大破した後のストリームZなのだ。
クラッシュの瞬間映像も流されているためか、常に大勢の人で賑わっている。もしかしたら会場の中で一番注目を集めたクルマなのかもしれない。