見た目は何とも平凡だ。なんていうことのない、お行儀の良いFF2boxスタイル。鮮味を感じないのは、80年代中頃によく似た2代目FFファミリアを思い出したからか。
機能/性能で追い込んで行くと、どうしても類型のパターンにはまってしまう。真面目なドイツのエンジニアの気質が図らずも表に出たのか?
もっとも面構成やらドアなどの割線の精度、いまやアウディの個性になっているインテリアの質感などは、大きくなりすぎた 3ドアボディのネガを巧みに覆い隠している。
直噴の2リッターFSIエンジンは、普通の走りでは破綻のない走りに終始した。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワー&フットワーク:★★★★☆
装備内容:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
伏木悦郎| 自動車評論家
70年代にレースを志し富士スピードウェイで参戦。その間偶然知り合った自動車雑誌編集者にスカウトされる形で業界入り。78年から一貫してフリーランス。FRの魅力に傾倒し国産車によるコンパクトFRの再生が宿願。