「この夏の新型カーナビを占ってみました」……待ちか買いか

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カーナビの最高峰といえば、誰もがHDDナビを思い浮かべるはずだ。昨年はカロッツェリアがこの分野でただ一社孤軍奮闘し、その結果、ライバル各社を大きく引き離すという結果を生みだした。ライバル各社もそんな動きをそういつまでも指をくわえてみているわけにはいかない。この夏はいままでになく魅力的なニューモデルが出揃いそうな状況になってきた。そんなこの夏の各社が放つカーナビの動向を予想する。

今年になって既にHDDナビ市場に参入しているのはケンウッドとパナソニック(松下通信工業)。ケンウッドはかなり早い時期に登場したことで注目されたが、その内容はそれまで発売してきたDVDナビとまったく同じ仕様という、単にメディアをDVDからHDDに置き換えただけという期待外れのものだった。そのせいか、市場ではほとんど受け入れられてないようで、ケンウッドとしてもHDDナビの第二弾を早急に用意したいところ。この夏は無理でもおそらくこの秋ぐらいにはHDDの特性を活かした『本命』が登場することになるだろう。

対してパナソニックは、既にお伝えした通り、HDDナビならではの数々の新機能、新機軸を引っ提げて登場した。その内容は容量を16GBと大幅にアップさせたことに伴い、リアル感では右に出るものもないといえる高精細な地図表示も実現。さらにデータのバージョンアップもクルマに取り付けたままで行えるという画期的な方法を採用したりもしている。早くもこの夏の台風の眼的な存在となりそうな可能性大だ。

こうした動きの中、カロッツェリアパイオニア)はGW明け早々にも恒例の新製品発表会を予定している。ここでは発売以来1年が過ぎたHDDナビのニューモデルが登場するはずで、今年はHDDナビのラインナップ拡充が最大のテーマとなっているようだ。噂では従来のスタイル以外に、タッチパネル機能を搭載したAVNスタイルが追加されるという話がある。HDDもパナソニックが16GBを採用したように、カロッツェリアも容量アップは対応してくるだろう。

HDDナビでもう一社、その動向に注目が集まっているのがアルパインだ。アルパインも5月中旬にも新製品の発表会を予定しており、ここではもちろんHDDナビが発表される。具体的な内容は明らかではないが、パナソニックのようなHDDナビとして使うスタイルを採用し、カロッツェリアのHDDナビのようなミュージックバンク機能は搭載していないと見られる。カーナビのエンジンがアイシンAWであることはこれまで通りだという。

HDDナビを発売しそうと言われたイクリプス富士通テン)だが、この夏はどうやら見送られそうな雰囲気。この夏の新製品はAVNスタイルを踏襲しつつもDVDナビとしての機能をより充実させ、これまで以上にラインナップを拡大。機能、価格共により幅広くDVDナビの魅力が実感できるような構成となりそうだ。HDDナビも開発は行われているのは間違いなく、時間差を経て登場するという可能性もある。

ケンウッドへカーナビのエンジンを供給しているデンソーは、HDDナビはいつでも出せる状況にあるようだが、企画の内容を煮詰めるために、この夏は沈黙状態。もしかすると秋に登場すると言われるケンウッドのHDDナビ第二弾の時に同時発売する可能性も捨てきれない。

他のメーカーはHDDナビに関してはとくに動きはなさそうだ。三菱はすでにJavaアプリによるゲーム機能を搭載したDVDビデオ対応DVDナビを登場させたし、ソニーもDVDナビのラインナップを広げ、手軽にDVDナビの魅力が実感できるような新製品を発表したばかりだ。

また、アゼストはこの秋に向けて発売する予定の、AutoPC『CADIAS』に全力を挙げて取り組んでいる最中で、カーナビに関してはDVDナビのマイナーチェンジにとどまる予定だ(※)。ザナヴィもこれと似たような状況下にあり、地図の更新と多少の機能アップを図ったモデルが6月上旬頃には登場する予定と噂されている。

昨年来、カロッツェリアのHDDナビ、DVD楽ナビが登場してからというもの、市場は上級モデルはHDDナビ、下位グレードはDVDナビといった図式が出来上がってしまった感がある。今年はカロッツェリアに続いて、パナソニック、アルパインの3社がHDDナビで三つ巴の激しい市場争いが始まるのは間違いなく、その余波でDVDナビの価格が今まで以上にこなれてくるような予想もできる。

この夏はHDDナビを買おうと思っていた人にとっても、手軽に使えるカーナビを探していた人にとっても、これまでになく魅力いっぱいの状況となりそうだ。

※アゼストの内容に新たな動き。DVDビデオが再生できる従来モデルのマイナーチェンジを図る一方で、新たにAVN型モデルを追加するという噂も流れ出している。

《会田肇》

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