「フツーのSTiと、どこがちがうの?」と聞きたくなるくらい、このクルマは「そのまんまSTi」である。しかし、エンジンの最高出力は265ps/6000rpm、最大トルクは35.0kg-m/4000rpmと、日本でのSTiとはちょっとちがう。スバルのWRCチームをフルサポートするプロドライブが、その名前を冠したクルマを大陸ヨーロッパで初めてお披露目した。
中身はたぶん、日本仕様のSTiとほとんど変わらないのだろう。しかし、インプレッサSTiとしてのヨーロッパ・プレミアであり、メカ好きの在独スバル・マニアック(もちろんプレス陣のなかにもいる)にとってはたまらないクルマなのだ。
実車を展示するターンテーブルの周囲にはブレーキローター、6速ギアボックス、エンジンのピストンと燃焼室まわりがカットモデルで披露され、マニアックたちの熱い視線が注がれる。ちなみに、リアウィングはこの形状のほかに背の低いタイプがある。
今回、スバルは「GM村」の中にブースを構えた。いすゞ、スズキ、オペル、サーブ、フィアット、本家GMと、GMが出資するメーカーはここに集結した。フォード、ダイムラークライスラーもそうだが、モーターショーはグループの勢力を誇示する場でもあるのだ。ちなみに、ダイムラークライスラーのアメリカ人スタッフは、例の事件の後、「すべての予定をキャンセルして帰国の途につく」と言っていた。