F1グランプリ第10戦オーストリアGPは、スタート直後の1コーナーでミハエル・シューマッハ(フェラーリ)がBARホンダのリカルド・ゾンタに追突されスピン、セーフティーカーが導入されるという波乱の幕開けとなった。
結局、ポイントリーダーの M.シューマッハーはリタイア。トップを守ったミカ・ハッキネン、デイビッド・クルサードのマクラーレン勢の後は、ペドロ・デラロサ(アロウズ)、ミカ・サロ(ザウバー)、ジョニー・ハーバート(ジャガー)らが続くという番狂わせの序盤となった。
ともかく最大のライバルのプレッシャーから0周で逃れられたマクラーレンの2台は圧倒的なスピードを維持しながら他の追随を許さずそのままフィニッシュ。7レースぶりにポールポジションを獲得したディフェンディングチャンピオンのハッキネンが今シーズン2勝目を上げた。
この結果、マクラーレンは今季初めてコンストラクターズ・タイトルでフェラーリをオーバーテイク。ドライバーズポイントはシューマッハーが56ポイント、クルサードが50ポイント、ハッキネンが48ポイントと3強の争いはますます激化した。
好調のBARホンダのジャック・ヴィルヌーヴはフランスGPに続いて4位に入って3ポイントを獲得。一方、今季最高の6番グリッドからスタートしたリカルド・ゾンタはエンジンブロウでリタイアに終わっている。